「バンクーバーの今を伝える!」でお馴染みの オンライン新聞 「日加トゥディ」にて、昨年の5月より 毎月連載している終活に関するコラムの9回目が掲載されたので、このブログでもご紹介〜。
年が明けたと思っていたら、なんともう2月ではありませんか!ぼんやりし過ぎてしまい、この記事の締め切りを過ぎそうになってしまいました(あぶない、あぶない)。そしてこの記事が掲載される翌日からは、旧正月がスタートしますね。2月には節分やバレンタインデーなど他のイベントもあり、今年は29日まであるにもかかわらず、他の月と比べて短いため、あっという間に過ぎていくような予感がします。そして次の記事の冒頭に、2月もあっという間に〜!なんて書くことがないようにしたいです。
前回はエンディングノート(終活ノート)を書く7つの利点について、皆さんがイメージしやすいように具体的な説明を1〜3までさせていただきました。今日はその続きを書いていきます。
4. 法的・医療的意向の表明
私も含め、誰もが自分が重い病気にかかったり、突然命を落とすような事態に見舞われたり、認知症になってしまうようなことは想像したくないものです。ましてや今までに大きな病気を患ったことがなく健康そのものであるならば、それを想像することすら難しいかもしれません。
何歳になったら「延命治療」を含む医療意志(アドバンス・ディレクティブ)などの意思表示や治療方針の希望などの公的書類を作成しておいた方が良いかというガイドラインはありませんが、やはりこれも「元気なうち」「自分の意思で決められるうち」というのが1つの目安になります。
特に身近な家族や血縁者がいない方は、自分で意思や希望を伝えられなくなった時、このような書類がなければ、あなたの意思や希望がわからず、確認できる身内もいないという理由で、国や医療機関、介護施設などで適切ではない、または好ましくない処遇を受ける可能性が出てきます。
もしこのような書類の存在を知らないがために、今まで自分の思うように生きてきた人が、老いてからの大切な自己のケアをなりゆきや他人任せにして人生を終えてしまうのは残念なことです。せめてこの書類の存在をこれからも広めていけたらと思っています。
5. 人間関係の整理
このタイトルを見て、「不要な人間関係は切るべきだ」という否定的な意味に受け取った方もいるかもしれません。私も書いた後で、もっと違う表現が良かったのではないかと反省しました。ここで私が意図していることは、感謝や謝罪の気持ちを伝えたい相手がいないか自分に問いかけてみることです。もしそのような相手がいれば、エンディング(終活)ノートに書き留めたり、会いに行ったり、手紙を書いておいたりすることをお勧めします。
もしもこれを読んでくださっている読者の皆さんの中に、今、心を通わせたい相手がいるのなら、その機会が永遠に失われないうちに恐れずに何か行動を起こせることを願っています。
私自身の話になりますが、何年か前に幼なじみで親友だと思っていた友人に突然連絡を断たれたことがあります。その幼なじみとは共通の友達がほとんどいない状況で、連絡先を変えられて音信不通になってからは、こちらから連絡する方法がありません。SNSを使って根気よく彼女の同級生や昔の共通の友人に尋ねれば、連絡を取ることに成功するかもしれません。しかし、そうして連絡しても彼女が喜ぶとは思えません。私の連絡先は変わっていないので、彼女が私に連絡を取ろうと思えばいつでも可能ですが、そうしないのには彼女なりの理由があるのです。
このことは私の中でまだうまく消化できない部分があります。青春時代の多くを共にした彼女ともう一度心を通わせたいという気持ちと、どこかで2人の道が違ってしまったのならこのまま自然に任せ、これからも道が交わらないならこの苦しい思いごと手放してしまおうという気持ちがあります。そして、彼女に私との関係を断ち切りたくなるようなことをしてしまったことを謝りたい気持ちもあります。(理由は不確かですが、なんとなく推測はしています)
こうやって人の心は簡単にYes/Noのどちらかに割り切ることができないことが多く、厄介だと言えば厄介です。それでも自分がどちらを選んだら後悔しないか、最後はそこにかかってくるのではないかと私は思っています。このノートは、そんな自分の内なる奥底で自問自答するきっかけを作るのにも一役買ってくれるのです。
続く
今回の挿絵とアイキャッチ画像も、CanvaにてAIが作成してくれたものを使用しています。
*このコラムは終活に関する一般的な知識や情報提供を目的とするものです。内容の正確さには努めておりますが、必要に応じてご自身で確認、または専門家へご相談ください。このコラムを元にして起きた不利益は免責とさせていただきます。
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